JR外房線の永田駅(千葉県大網白里市)で、トイレが2月上旬から閉鎖され、鉄道の利用客や地域住民が困惑している。経費削減のためだとしてJR側がトイレの譲渡を市に申し出たが、市は維持管理にかかる財政負担に難色を示して拒否。双方は協議を続けているが、5月15日の話し合いは平行線をたどった。住民らは双方に、再開に向けた対応を求めている。
元記事
読売新聞
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230519-OYT1T50130/2/
「JR外房線の駅で経費削減のためトイレ閉鎖、通勤者困惑「京葉線直通の電車にはトイレがない」」
2023.05.19
本文抜粋
住民らは「存続させる会」を結成し、これまでに約150人分の署名を集めた。
同会事務局の新倉雅樹さん(60)は「駅の周りにはコンビニもない。鉄道の利用者だけではなく、地域住民の利便性も考えてほしい」と訴える。
千葉県の駅でトイレ撤去
問題の始まりは、昨年4月のことだった。市はJR東日本千葉支社から、永田駅構内のトイレや隣接地の譲渡を提案された。JR側は利用者の減少やコスト削減を理由に挙げたという。
JR千葉支社によると、永田駅の2021年度の乗車数は1日平均775人。トイレの利用者は1日平均10人で推移してきたが、コロナ禍で1日2~3人に減っていた。日中に限り、駅員は1人いる。
市は、トイレを譲渡された場合の水道代など維持管理費を検討。「鉄道利用者が使用する駅構内の施設を、市民から幅広く集めた税金で維持するのは筋が違う」などと判断し、昨年7月に提案を拒否した。これを受けてJR側は、今年2月5日からトイレを閉鎖した。
閉鎖に伴い、JR側は列車内のトイレを使うよう促している。ただ、都内への通勤に永田駅を利用する50歳代の男性会社員は「京葉線直通の電車にはトイレがない。駅から自宅まで徒歩で15分かかるので、駅のトイレは助かっていた」と話す。
影響は駅周辺の住民にも広がっている。近くに公共施設がなく、鉄道を利用しない住民もトイレを使っていたからだ。
住民の間では、トイレの維持管理を市に「丸投げ」したと受け止め、JR側に見直しを求める声があがっている。市に対しても、JR側に協力して財政負担などを検討するよう求める意見がある。
九州や四国でも…
JR側が経費削減を理由に駅のトイレを閉鎖する動きは、全国各地に広がっている。
JR四国は、老朽化した駅舎の改修に伴い、終日駅員のいない「無人駅」のトイレを撤去した。維持管理が難しいためだという。
JR九州は昨春、佐賀県鳥栖市内の3駅でトイレを閉鎖した。
ただ、鳥栖市の3駅ではおよそ半年後、トイレが再開した。市が清掃やトイレットペーパーの補充など人手のかかる作業を担い、JR側は水道や電気の費用を負担することで合意したという。
市の担当者は「トイレの閉鎖は納得できないが、住民サービスの観点から維持管理を決めた」と話している。
古くてもあった方が良い?
別の駅では、トイレが丸見えで嫌だという話がニュースになりました。
しかし、トイレが無かったら困ることもあるはず。
汚くても、古くても良いからトイレは存続すべき?
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