キハ120形にトイレがついたのは「女子高生の失禁が原因」?

JR西日本のローカル区間輸送向け電車キハ120形。毎時1本程度走るにも関わらず当初トイレがついていませんでしたが、突然全列車へトイレの増設工事が行われたのです。そこにはJK失禁が関わるという都市伝説が。

JR西日本のローカル区間輸送向けに活躍しているキハ120形。
毎時1本程度のローカル線を走るにも関わらず、なんと当初トイレがついていませんでした。
ところが一転、2007年3月までに全列車へトイレの増設工事が行われたのです。

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元記事

鉄道プレス
「キハ120形にトイレがついたのは「女子高生が原因」?都市伝説を検証【電車の雑学研究所 #00】」
2020.12.04

https://207hd.com/post-12918/

本文抜粋

キハ120形は当初トイレがついていませんでしたが、2007年3月までに全列車へトイレの増設工事が行われたのです。

この理由についてインターネット上でまことしやかに語られているのが、「女子高生(JK)が木次線のキハ120形で失禁してしまったから」という話。

本当の話

結論から言うと、この話は本当に掲載されていました。
当時の朝日新聞には次のように記載があります。

列車にトイレは絶対必要」と主張するのは、浜田市議の坂田幸男さん(六八)。

四年前の夏、高校総体の応援に来た県外の女子生徒がトイレに行きたくなり、運転士に頼んで無人駅で降りたが、その駅のトイレは撤去されたばかりで、次の駅のホームに降りたとたん我慢の限界を超えた悲劇的な「事件」があったという。

出典:朝日新聞『JR山陰線(ふるさと鉄道の旅:2)【大阪】』、1999年8月26日

1999年の4年前ですから1995年。ちょうど鳥取総体が行われた時期になります。

木次線ではなく山陰線と書かれている点が噂話とは異なるのですが、両路線とも1993年~1995年頃よりキハ120形が配置されているので、おそらく車両型式はキハ120形で間違いないでしょう。

悲劇は益田駅で…

もう少し調べていくと、浜田市議会にその詳細が記載されていました。

平成7年高校総体がありましたね。あれは8月の日にちははっきりは覚えませんが、恐らく8月9日だったんじゃないかと。浜田が柔道と卓球の会場になった。そのときに応援に来た学生や父兄の方は、浜田には泊まることができないんで40キロ西の益田市へ宿をとられた。したがって、益田から浜田へ応援団は通っておったわけなんです。そのときに事故が起きたんですね。50分です、浜田の駅から益田まで。もう学生が我慢できないということで津田駅でお願いをした。運転手にとまったときにお願いをしたら、既にそのときには2か月ぐらい前に津田駅のトイレは撤去されておった。運転手がもうしばらくだからということで、我慢に我慢をしてホームへおりた途端我慢しきれなくなった。女子学生ですよ。こんなことは言いたくはないんですけれども、そういう人権にかかわる問題をJRはなぜ放置しておるのか。また、行政側ももっとなぜ強く言わないのか。今回特に私はチャンスだったと思うんです。金を出すチャンス、この時期を逃したらもうないんじゃないですか。

出典:浜田市議会「平成11年第377回( 9月)定例会 09月13日-02号」浜田幸男議員

浜田市議会の議事録を見てみると、事件が起こったのは1995年8月9日。

(石見)津田駅にトイレがなかったので次のターミナル駅である益田駅まで我慢した、しかしダメだった…というのが、今回の詳細のようです。

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